日産、新開発の電動駆動 4輪制御技術を搭載したテストカーを公開

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日産は、次世代の電気自動車(EV)に搭載する電動駆動 4輪制御技術の開発を目的としたテストカーを公開した。同テストカーは、「日産リーフe+」をベースに2基の高出力電動モーターを前後に搭載することで4WD化し、日産独自のシャシー制御を組み合わせることで、全く新しい電動駆動の4輪制御を実現する。日産では、同テストカーを使用し、より高次元の走行性能を発揮する技術の開発を進めていくとしている。

 

 

搭載される駆動システムは、前後に2基の電動モーターを搭載することで、システム最大出力227kW、最大トルク680Nmを発生し、高出力化することに加え、日産の先進電動化技術ならではの緻密なモーター制御により、素早いレスポンスと滑らかな加速を両立するだけではなく、どのような路面環境下においても力強く滑らかな加速性能を実現する。

 

また、2基の電動モーターを繊細にコントロールすることで、車体の揺動を抑える制御を行い、市街地走行における減速時などでは、通常のフロントモーターの回生ブレーキに加え、リヤモーターの回生ブレーキも併せて活用することで車体の姿勢変化を抑制し、乗員の前後方向の揺れを減少させる。前後の揺れが減少することで、車酔いなどを抑える効果が見込まれるほか、加速時や凹凸のある路面を通過する時には、モーターを最適にコントロールすることで車体姿勢の変化を少なくし、快適な乗り心地を実現する。

 

さらに、路面と車両の走行状況によって前後の駆動力を最適に配分するほか、4輪のブレーキを個別に制御することにより、各タイヤの性能をフルに活用しクルマのコーナリングフォースを発生させることで、ステアリングの操作性を向上している。電動駆動4輪制御技術は、雪道などの滑りやすい路面状況においても、繊細にモーターの駆動力やブレーキのコントロールを行うことにより、高いライントレース性能を実現している。

 

 

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