ジェイテクト、ステアリング事業でのソフトウェア開発強化のために開発拠点拡張

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電動パワーステアリング(以下EPS)の電子関連部品の開発力強化を進めているジェイテクトは、高性能要求、新規性のある開発アイテムの増加に対しソフトウェア開発技術者の増員を計画しており、従前の自動車部品のソフトウェア開発拠点である花園事業場技術開発センターに加え、東刈谷事業場でのソフトウェア開発を2019年9月より開始し、その開所式を実施したことを発表した。

 

自動運転化対応、ステアバイワイヤなどの新規システムに対応するため、機能安全設計、冗長設計、サイバーセキュリティ対応などEPSの技術ニーズはより高度化し、カーメーカーごとにそのニーズは多様化している。そのためジェイテクトでは、2019年4月にEPSのソフトウェア開発組織の見直しを行い、モデルベース開発、AUTOSAR対応などに基づくEPS固有の組み込みソフトウェアを開発する新規部署を増設した。ソフトウェアのシステム要求から単体設計・評価、システム評価に至るまでV字プロセスを一気通貫で集約して開発を推進していくとしている。また、ソフトウェア開発人員のさらなる増員を計画する中で、開発拠点の拡張が必要となり、従前のEPS開発拠点である花園事業場に加え、既存事業場の中で交通アクセスがよく、利便性の高い東刈谷事業場を新たなソフトウェア開発拠点とすることにしたと説明している。

 

ジェイテクトは、今回の拠点拡張により、自動運転対応技術開発、MCU内製化などをすすめ一層の商品力強化を推進することが可能となったのに加え、各職場の働く環境の改善をすすめ、社員のモチベーション向上と生産性を高め、創造性を高める職場づくりと働き方改革を推進していくと述べている。EPSのソフトウェア開発の人員は、2019年以降も増員を予定しており、ジェイテクト、ジェイテクトIT開発センター秋田、光洋電子工業などのグループ会社と力を合わせ、カスタマーのニーズに応えるソフトウェア開発を実施するとともに、欧州、中国、インドなどの海外の開発拠点のグローバルマネージメントや新会社J-QuAD DYINAMICSとの連携により、自動運転社会に対応するステアリングシステムを開発していくとしている。

 

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