日野自動車とHacobuが、企業間物流の最適化を目指し資本業務提携契約を締結

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日野自動車と、IoTとクラウドを統合した物流情報プラットフォーム「MOVO(ムーボ)」を提供する株式会社Hacobu(ハコブ、本社:東京都港区)は、企業間物流の最適化を目指し、9月4日、資本業務提携契約を締結したことを発表した。

 

日野自動車とHacobuは、IoT/クラウドを活用したオープンな物流情報プラットフォームの形成のため、Connectedの領域を中心に協力し、物流に関する社会課題の解決を実現していく。

 

日野自動車とHacobuは、「ドライバー不足等の社会要因によって、このままでは重要な社会インフラである物流が立ち行かなくなるのではないか」という危機意識と、「重要な社会課題である物流危機の解決を目指して、オープンな物流情報プラットフォームの展開とソリューションの具体化を推進したい」という志において一致し、資本業務提携契約の締結に至った。なお、日野自動車とHacobuは、既に一部の課題について具体的な実証実験の準備を進めており、包括的な戦略的協力に向けたディスカッションも行っている。

 

【日野自動車とHacobuの資本業務提携 概要】

◆日野自動車は、2019年9月中に第三者割当増資の形式でHacobuの新株を引き受け、187百万円を出資する

◆日野自動車とHacobuは、主に、下記の目的で相互に協力する

  • 物流に関連する社会および顧客課題の特定、それを目的とした実証実験の企画・実施
  • IoT/クラウドを活用したオープンな物流情報プラットフォームの形成に向け、 Connectedの領域を中心とした企画・開発・運用面での相互協力
  • 物流業界の課題解決に関わる様々なステークホルダーへの働きかけ、社会課題解決に向けた巻き込み

 

【ドライバー不足をはじめとする課題解決に向けたソリューションの早期実現を目指す】

日野自動車は、トラック・バスの専業メーカーとして、長年にわたり、輸送事業者とともに人と物の移動を支える会社とし前進しており、2018年に公表した「Challenge2025」においては、”自由に安全に効率的に人と物が移動する「豊かで住みよい持続可能な社会」”の実現を掲げ、「新たな領域へのチャレンジ」として、あらゆるデータを活用した新たな価値提供に向けた取組みを強化していると述べた。

 

今回のHacobuとの提携を通じ、日野が構築を目指す「商業物流・人流プラットフォーム」と、Hacobuが掲げる、あらゆる物流事業者がつながるオープンな情報プラットフォームを連携させるとともに、仲間づくりを拡げていくことで、ドライバー不足をはじめとするカスタマーと社会の課題解決に向けたソリューションの具現化を加速していくとしている。

 

具体的には、日野の持つデータに加え、Hacobuのプラットフォームに蓄積された車両や荷物、倉庫といった物流関連のデータを連携させることで、物流・人流プロセスの全体最適化、さらには物流品質の向上をはじめとする新たな価値の創出を目指すと述べた。

 

Hacobuは、「運ぶを最適化する」をミッションとする会社であり、物流に関する社会課題を解決するための「スマート・ロジスティクスの実現」をビジョンとして掲げ、Sharing Logistics Platformというコンセプトを軸に活動している。Sharing Logistics Platformとは、IoTとクラウドを統合したオープンな物流情報プラットフォームであり、会社・業種の枠を超えてビッグデータが蓄積・利活用されることで、社会最適を実現することを目指している。また、自社開発のソリューションに加え、第三者の提供するソリューションやプラットフォームとの連携も強化する方針であり、今後、日野自動車とともに、将来の変化を見据えて社会課題解決に貢献するソリューションを検討・開発していくことで、Sharing Logistics Platformの実現を加速させるとしている。

 

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