ホンダのカーシェア「エブリゴー」、その取り組みと今後の展望を聞く

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クルマが必要な時に手軽に利用できるのが「カーシェアリング」。ここ数年で台数も利用者も急激に増加し、大都市部では今や当たり前の存在にまでなっている。その中で自動車メーカーもこの市場に取り組みを開始。今回は「EveryGo(エブリゴー)」を展開しているホンダに、その取り組みについてお聞きしてみた。


注目を集めるカーシェアリングサービスだが、自動車メーカーでもっとも早くから取り組みを始めていたのがホンダだ。13年11月に東京地区で「Honda Carsスムーズレンタカー」の名称で試験的に開始している。そして、そこで得たノウハウをベースに17年11月から「EveryGo(エブリゴー)」として、エリアを東京・神奈川・大阪地区に拡大し、本格的にサービスを開始している。

その特徴は、まず用意されている車種が豊富なこと。軽自動車からミニバン、SUVまでホンダの主要モデルが揃えられており、中にはシビック ハッチバックやS660など、スポーティーモデルも設定されている。実用から気軽なドライブまで、ホンダの最新ラインアップが揃えられているのは、自動車メーカーならではのサービスといえるだろう。また入会金や年会費が無料で、8時間3780円からというシンプルかつ手頃なプラン設定となっているのも魅力だ。

 

■大都市圏に絞って展開
同社日本本部営業企画部モビリティサービス推進課の担当者は、エブリゴー展開の目的について、ホンダのクルマを知ってもらうことと話す。「大都市部はクルマを保有しない方が増えていますが、そういう方はホンダとのつながりがない。そこに対して何らかの接点を持ちたいというのがサービス導入のキッカケです。まずはカーシェアリングという手軽なサービスでホンダ車の魅力を体感していただき、最終的には結婚や出産、郊外への転居などでクルマを保有する時に、ホンダ車を購入していただければ、という思いでスタートしています」。

今はクルマを購入するつもりはないが、いざクルマを購入する必要に迫られた時には、ホンダ車を選んでもらうという、将来を見据えての取り組みといえるだろう。カーシェアはステーションを全国に展開するサービス事業者が多いが、エブリゴーが展開エリアをクルマの保有が少ない大都市圏に絞っているのは、そういう理由からである。ちなみに現在102ステーションを設置し、168台を導入しているという。

 

■質重視のサービスを
となれば、エブリゴーを利用する会員には、心地よく利用してもらうことが何よりも重要だ。クルマを借りたはいいが、そのクルマやサービスに不満を感じるのでは逆効果である。「最新モデルを中心に豊富な車種を用意するとともに、グレードも上級のものを導入しています。約2年に1回、新車に替え、常に新しく快適なクルマにお乗りいただけるよう意識しています。また室内が汚れないよう、定期的に清掃を行うのに加え、コールセンターに連絡いただいたらすぐに対応しています」とのこと。特にカーシェアリングサービスは、細かなサービスの質が大切と捉え、コールセンターでの応対や迅速な対応を心掛けているという。「サービス品質を上げて、ホンダいいね、と思っていただけるよう、地道だがそういうものを突き詰めていきたいですね」。

 

■多種多様な使われ方
では、実際の利用状況はどうだろうか。

まず会員数は約2万人。年齢層としては20代と30代が多く、全体の半数を占めている。新車の購入ユーザーと比較すると若年層が占める割合が高いのが特徴だ。利用頻度としては年3~4回の会員が多いとのことだが、新車購入前の試乗を兼ねてスポット的に利用する人もいるなど、やや幅広い使われ方をしているようだ。

また自分のクルマを保有している方も意外と多い。「奥さまが買い物、ご主人がゴルフといった感じで2台クルマが必要な時に借りるといったセカンドカーとしての需要ですね」とのことだが、都心部よりも多摩地区など郊外に目立つ傾向だという。スペースの都合上、2台は自宅に置けないという都市部ならではの利用スタイルといえそうだ。

利用時間では、1~2時間といった短時間よりも、8時間や16時間プランが圧倒的に多く、特に16時間プランが増えている。日帰りのレジャーで使うのに最適なプランと考えている会員が多いようだ。特に「釣りやゴルフ等のアウトドアレジャーは、早朝に出掛けたり深夜に戻ってくることも多いですが、通常のレンタカーは営業時間が限られているので利用しにくい。カーシェアは24時間利用できるので、便利に感じている方が多いですね」という。

また夜9時から朝7時までの「ナイトパック」も用意しているが「中には走行距離ゼロ、という人もいる」とのこと。どうやら終電を逃した後の仮眠スペースにしているようだが、様々な活用法があるものである。

 

■ペットとの同乗もOK!


車種別ではN-BOX、フリードの人気が高いとのこと。ただこれはステーションによっても差があり、日常的に使われる会員が多いステーションではN-BOXが、ファミリー層が多いステーションではフリードやヴェゼルの引き合いが目立つという。

また会員から好評なポイントとしては、「ペット同乗可」が挙げられる。他社のカーシェアサービスでは禁止されていることが多いペットとの同乗だが、エブリゴーならケージにさえ入れればOK。「ワンちゃんと一緒に、ぜひドライブを楽しんで欲しい」とのことだ。

というわけで、通常のカーシェアとしてはもちろん、気軽に最新のホンダ車を体感するサービスとしてもぜひエブリゴーを利用しよう。安全運転支援技術「ホンダセンシング」を搭載している車種も揃えられているので、運転は不慣れという人でも安心だ。入会金や月額料金も不要なので、まずは気軽に登録して欲しい。
(エブリゴー公式サイトhttps://everygo.honda.co.jp/

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