日産 Nissan GT-R NISMO 2020年モデルのグローバル試乗会を開催

新車情報

日産は6月、ドイツのベルリンにあるDEKRAラウシッツリングサーキットにて、Nissan GT-R NISMO 2020年モデルのグローバル試乗会を開催した。

 

Nissan GT-R NISMO 2020年モデルは、日産が有する2つの重要なブランド「GT-R」と「NISMO」が高次元に融合することで生み出された。特長はトータルバランスの高さで、レースで性能を実証された新型ターボチャージャーの採用やシフトコントロールの改良、コンポーネントと車両の軽量化、そして新開発のブレーキ、ホイール、タイヤの採用などにより、超高速域での走行安定性をさらに高め、サーキットでの走行性能も大幅に向上させた。

 

2020年モデルは、GT-RのGT3レースカーに使用されている新しいターボチャージャーを、特別なクリーンルームで匠の手によって1台1台、高精度に手組みされるVR38DETTエンジンに搭載した。タービンブレードは従来比で0.3mm薄くしながら、最新の流体解析や応力解析を用いて枚数削減による過給圧低下などが起こらないブレード形状を新開発し、枚数を10枚(従来は11枚)とした。これにより、質量を14.5%、慣性を24%減少させているほか、背板を新設したことにより、排気ガスがタービンブレードの裏側に流れないよう抑制し、フロー効率を向上した。これらにより、アクセルを踏み込んだ際の加速レスポンスを全域で約20%向上させている。

 

 

6速デュアルクラッチ・トランスミッションは、アダプティブシフトコントロール(ASC)のアルゴリムを改良することにより、Rモードでより積極的、直感的なシフトチェンジを実現した。コーナー進入前のブレーキングで、積極的に低いギア段を選択することにより、鋭いコーナー進入(旋回減速時のアンダーステア低減)と、より鋭いコーナー加速(旋回加速時の駆動力レスポンス向上)を実現している。

 

GT-R NISMO 2020年モデルのデザインは、エンジンやブレーキ等の冷却性能を向上させる機能的なデザイン変更を採用しながら、Cd値0.26を変えることなく、高い空力性能を実現した。

 

また、GT-R NISMO 2020年モデルでは、フロントフェンダー(-4.5kg)、エンジンフード(-2kg)、ルーフ(-4kg)を新たにカーボンファイバー製とし、さらに各コンポーネントを軽量化することで計約30kgの軽量化を実現している。特にカーボンルーフは平織カーボン素材と低比重材料を組み合わせ、 PCM(プリプレグ・コンプレッション・モールディング)工法を採用することで、大幅な軽量化を実現し、車体の低重心化に貢献しながらハンドリングとドライビングフィールを向上させている。また、軽量化に加え、炭素構造がより目の詰まった網目となることで、外観品質も向上させている。

 

フロントフェンダー(NISMO専用拡幅カーボンフロントフェンダー(上部&後部アウトレットダクト付))には、レーシングテクノロジーをGT–R NISMOに最適化したエアアウトレットを採用し、空力性能を一段と高めている。必要なダウンフォースの増加量から排出風流量を算出し、最適な開口面積・ルーバー突出量を決めることによって、排出風による乱れを最小化し、ドラッグを増やすことなくダウンフォースを増加させ、さらなる高速安定性を実現している。

 

なお、GT-R NISMO 2020年モデルのカラーバリエーションには、バイブラントレッド、メテオフレークブラックパール、アルティメイトメタルシルバー、ブリリアントホワイトパールがあり、どのカラーバリエーションもサイドミラーはブラックを採用している。

 

日産は、GT-R NISMO 2020年モデル用にイタリアのブレーキメーカーであるブレンボと世界トップレベルの効きとコントロール性を両立した専用カーボンセラミックブレーキを共同開発した。世界最大級のフロントφ410 mm(16.1インチ)、リヤφ390 mm(15.3インチ)のカーボンセラミックローターに専用高剛性キャリパーを組み合わせている。

 

カーボンセラミックローターによってバネ下質量を計16.3kg軽量化し、新開発キャリパーにはブレーキの大径化に伴い、パッドに対するピストンの配列を最適化した一体型ブリッジ形状を採用している。この新しい構造によってブレーキの反応時間が大きく向上し、制動力を正確にコントロールしながらより素早く、効果的な減速が可能となっている。この新開発キャリパーには、1000℃を超える超高温下でも変色が起こらない高耐熱の黄色塗装を採用している。

 

また、制動力の向上に合わせて、ブレーキ冷却性能も強化しており、フロントフェンダープロテクターの形状を改良することで、ブレーキに送られる風量を増加し、ドラッグを増やすことなく、冷却性能を高めた。

 

GT-R NISMO 2020年モデルでは、新サスペンションやバネ下軽量化により路面を確実にグリップすることが可能となっている。旋回車速の高さと少ない舵角コントロールを実現するとともに、旋回G・ヨーレスポンスを向上させ、超高速域での安定性やコーナリングスピードなど、洗練された速さを実現している。

 

専用のRAYS製20インチ鍛造アルミホイールは、合計で100g軽量化しながら剛性を高めた新たな9スポーク・デザインを採用している。リムにあしらわれたダイヤモンドカッドの白と赤のNISMOロゴがその特別な存在感を表現している。また、新たに採用した新ハイグリップタイヤは、サイド部を適正に変形させるようプロファイルを工夫し、トレッドパターンやゴムの押し出し形状を最適化することなどにより、接地面積が11%向上(2017年モデル比)している。ハイグリップゴムはナノレベルでの構造解析等を行い、世界トップレベルのグリップ力(2017年モデル比+7%)を実現した。これらにより、コーナリングフォースが5%向上し、より速いコーナリングを可能にしている。

 

ビルシュタイン製のDampTronicショックアブソーバーは、車重が全体として30kg軽量化されたことを受け、伸び側(20%ソフトに)と圧側(5%ソフト)の両方を最適にチューニングしており、これにより、ステアリングレスポンスがよりリニアになり、路面追従性も向上した。

新開発のレカロシートでは、肩甲骨から脇腹、骨盤を安定してホールドし、クルマとドライバーの一体感をより高めており、カーボンとコア材の3層構造をシートバック全体に拡大することで、ホールド性をより高めた。さらに、カーボンシェルにコアフレーム構造を追加し、シートバック全体のねじれ剛性を20%向上し、左右計約2.8kg/台の軽量化も実現している。

 

おすすめ記事