横浜ゴム 中国の民族文化伝承のため地元小学校に民族楽器を寄贈

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横浜ゴムは、横浜ゴムの中国の事業統括会社である優科豪馬橡膠(中国語読みでヨコハマゴム)有限公司は、2018年から同社が取り組んでいる中国の民族文化伝承の一環として2019年6月、中国雲南省麗江市老君山黎明村の黎明完小学校に老君山で暮らす少数民族である傈僳(リス)族の民族楽器を寄贈した。

優科豪馬橡膠はリス族の民族文化を伝承していくため、伝統織物や民族楽器の製作工具を提供し、民俗研究学者による民芸品製造技術の講習会などを実施してきた。今回は、地元のNGO組織「麗江健康環境研究センター」と現地の学校や教育委員会の連携により、黎明完小学校でリス族の民族文化の授業が行われることになり、同社は授業で使用する民族楽器を寄贈した。

優科豪馬橡膠は、他にも2011年から老君山自然保護区内に所在する山村の森林伐採に依存していた経済を農畜産物生産に転換して生態系を保護する「老君山プロジェクト」に取り組んでおり、現在は河源村、黎光村、黎明村の3村を支援している。必要な融資を行う「村バンク」の設立や設備の寄贈、販売組織の立ち上げ、子供の教育支援など村民が生産物を収益にできる仕組みを整えてきた。

「老君山プロジェクト」は、中国初の企業参画で経済発展を通じて環境問題を解決しようとする取り組みであり、2017年に中国国務院から最も環境保護の成功が見込めるプロジェクトとして国情調査の対象に認定されている。優科豪馬橡膠は、今後も同プロジェクトおよび民族文化伝承を支援し、環境、経済、文化がより良く循環する形を構築していく。

横浜ゴムは、2018年2月に策定した中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」において各事業の成長戦略を通じた経営基盤の強化を掲げており、CSRでは「未来への思いやり」をコンセプトに「地球環境」「地域社会」「お客様」など6つのステークホルダーごとに事業活動を通じた価値創造を推進している。