マクラーレン 超軽量なグランドツアラー新型マクラーレンGTを初公開

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ハイパフォーマンスのスポーツカーを製造するマクラーレン・オートモーティブは6月20日、既存のスポーツシリーズや720Sに代表されるスーパーシリーズ、アルティメットシリーズに続く第4車種目のニューモデルとして、新型「マクラーレンGT」を発表した。

GT=グランドツアラーといえば、長距離を快適かつ短時間で移動するためのラグジュアリーカーというイメージが強い。同社アジア日本支社・正木嘉宏代表は、「長い歴史の中で、GTは徐々にラグジュアリー志向に傾倒していった結果、車体のサイズが大きくなり、車重も重くなり、結果としてドライバーとの一体感を失いつつあった」とし、「マクラーレンGTは、昨今のこういったグランドツアラーのあり方を再定義し、GTに求められる快適さや実用性、スペースだけではなく、クラス最上の俊敏性を備えるとともに、ドライバーとの一体感を高めるライトウェイトGTという新たな価値を提供する」と発表。その具体的な特徴として4つのポイントを挙げた。

マクラーレン・オートモーティブ・アジア日本支社・正木代表

一つ目は、超軽量構造、そして革新的な素材の積極的な採用だ。カーボンモノコックボディからアルミ加工を施したスイッチの1つ1つまで、徹底した軽量化を実現する一方で、上質なレザーやカシミヤ、さらには抜群の耐久性を誇るスーパーファブリックといった最高級素材を積極採用。高機能かつ上質な室内空間を実現した。
このカーボンファイバー構造とアルミニウムボディパネルの採用により、パワーウェイトレシオは405PS/tを誇り、最高出力620PSの4・0ℓV8ツインターボエンジンは最大トルク630Nmを発生。GTカテゴリーとしてはクラス最軽量の車両重量とハイパフォーマンスを両立する。

チーフデザイナーのゴラン・オズボルト氏

二つ目は、GTならではの美しいスタイリングだ。「全てのマクラーレン車がそうであるように、GTでも気流が最適かつエレガントに車体表面を流れるよう設計されている」とは、GTのデザインを手がけたゴラン・オズボルト・チーフデザイナー。「正面から見ると、ノーズ位置の高さ、際立ったグランドクリアランスによって、日々の実用的ドライブにも非常に有効だというのが分かるでしょう」とオズボルト氏。フロントは、特徴的なハンマーヘッドラインによって新型GTの奥行きと魅力を際立たせ、リアはボディと一体化した固定式リア・ウイング、リアフェンダーはサイドラジエーターを覆うように造形することで、力強さと精巧さを表現している。

 

三つ目は、マクラーレンならではのドライビングダイナミクスの実現だ。新型GTでは、新開発のサスペンション、ステアリングおよびブレーキに徹底した専用チューニングが施されており、マクラーレンのDNAであるドライバーとの一体感を高次元で実現。GTセグメントでありながら、スーパーカーそのものの性能を持ち、0—200㎞/h加速は9・0秒、最高速度は326㎞/hを誇る。

そして最後は、日常での使い勝手、実用性の向上だ。低速でのブレーキングやステアリングは日常での利用を考慮して最適化。最低地上高も街中の行動での使いやすさを考慮して設定した。また、正木代表は「小旅行やゴルフといったシチュエーションにも対応できる収納力も持ち合わせている」と語る。ミッドに搭載されたエンジン高を低くし、エグゾーストの位置に工夫を加えることによって、ガラス張りのリアテールゲート下には420ℓの収納スペースを生み出し、150ℓのフロント収納スペースと合わせ、最大収容容量は570ℓを確保した。

国内での販売価格は2645万円(税込※)より。現在、注文の受け付けがスタートし、納車は2019年末からの予定となっている。
※登録が2019年10月以降のため、消費税10%込の価格表示