JEITA、新会長に日本電気の遠藤会長が就任 ソサエティ5.0の実現に向けた活動方針を発表

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電子情報技術産業協会(JEITA)は5月31日、柵山正樹会長(三菱電機株式会社、取締役会長)が任期満了で会長を退任し、新たに会長に就任した遠藤信博氏(日本電気株式会社、代表取締役会長)の記者会見を実施した。

遠藤会長は、第9回定時社員総会をもって5月29日付で会長に就任しており、任期は1年。会見で遠藤会長は「2019年はJEITA発足から20年の節目、ソサエティ5・0を推進する業界団体として、業界の垣根を越えた共創を推進するプラットフォームとなるべく、さまざまな取り組みを続けていく」と話し、2019年度は協会の体制強化、事業環境の整備、CEATECの3点に注力すると語った。

体制強化では、IT・エレクトロニクス産業以外の声を同協会の事業に反映することを目的に理事会社を拡大。新たに株式会社JTBの田川博己会長と、セコム株式会社の中山泰男社長を同協会の副会長として迎え、IT企業やエレクトロニクス企業で構成されていた従来の業界団体から、異なる知見や技術を持つ企業が連携し新たな価値を共創する課題解決型への変革をより一層進めていくとした。

事業環境の整備では、ソサエティ5・0の実現に向けて国内外で活動する。国内では、新たなサービスの創出・生産性向上を後押しするような税制を引き続き働きかけるとともに、工場設備等の規制をより合理的なものにしていく規制改革も重要な課題とした。国外では、国境を越えたデータの自由な流通を促進する等、デジタル経済の自由化と競争力の強化を図る。

また、同協会が主催している展示会シーテックでは、ソサエティ5・0時代を牽引するIoT人材育成を大きな柱に掲げ、将来をになう学生たちのへのアピールを強化。学生の来場者数1万人を目指すとした。なお、今年のシーテック2019は10月15日から18日までの4日間、幕張メッセで開催する。