遠藤徹の業界ココに注目!安全対策&自動化が次世代クルマ開発の主役に

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今や次世代クルマ開発のテクノロジーは、安全対策&自動化が主役に躍り出つつある。ほんの数年前までは環境や燃費が中心勢力であったのに、すっかり様変わりとなっている。

安全対策は自動ブレーキ、誤作動防止、ヘッドライトオート切り替え、検知機能拡大、車線逸脱防止、危険警告、ヒルスタートアシストなどのデバイスをセットにした安心&安全パッケージを採用するモデルが増え、これが売れ行き好調を後押ししている。その技術的内容は新型車が出るたびに進化し、これがさらなる売りにつながっている。

自動ブレーキであれば減速幅の拡大、検知機能であれば障害物の他、人、自転車、道路標識の内容、昼間だけでなく夜間も可能などが上げられる。追随機能は反応する速度範囲の拡大が上げられる。

自動運転支援は、高速道路でのハンズフリーやカーブでのハンドル操作支援、居眠り運転防止装置の装備などで、5段階ある自動運転レベルが着実にアップしていることが伺える。

進化するほど、より安全運転に結び付くのはいうまでもない。安全、安心パッケージや自動運転支援技術は進展するほど効果を発揮するが、その分コストが上がり高い買い物になる。安全、安心パッケージは軽自動車で5~7万円、登録車だと10~15万円、これに自動運転支援が加われば、同程度以上も高くなる。

それでも命には代えられないし、疲労軽減、快適な走行の実現など効果は大きいので、装着希望者は着実に増えている。安全、安心パッケージは80%以上、自動運転支援デバイスは半分以上の車種が多くなっている。今後しばらくは、主役の座から下りることはないと思われる。

遠藤徹プロフィール

専門分野はマーケット分析、商品戦略、販売戦略、執筆先:ベストカー、ドライバー、ザ・マイカー、カーアンドレジャー、その他週刊誌など。単行本執筆は約20冊

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