【車屋四六】2006年中国:奇瑞汽車

コラム・特集 車屋四六

 

{コピー天国}と呼ばれるように、毎年世界の売れ筋そっくり車が登場する中国だが、一方で先進国企業と提携合弁で成長、そろそろ自立自社開発の時期到来と感じたのが2006年頃だった。

04年新華社重役のインタビュー「今年は生産量500万台を予測じきに日本を抜いて世界二位に」は、中国伝統の誇大表現ではなかった。06年には700万台に達し米国に次ぐ二位を達成した。(トップ写真:奇瑞A5型ハイブリッド車。ボンネットを外し中を見せている)

中国06年頃の自動車産業、そして都市部の生活水準は、丁度日本の昭和30年頃のようで、所得が増え裕福層が生まれて自家用車が売れ始めている。

そして一握りの高所得層に、日本での価格の三倍もする、レクサスやベントレイ、ロールスロイス、フェラーリ、マイバッハなどが売れはじめている…時機到来とベンツは北京で生産を開始した。

06年当時、中国の自動車市場は、大衆車と高級車が人気で、中級車に元気がない状況。レクサスやホンダアキュラも好調で、GMはキャデラックの発売予測をショーでアピールしていた。

中国の合弁学習も一段落の時期に来たようで、政府は自立をうながしているが、それが裏目にも出ているようだ。自立促進と云っても、短期間の新車開発は先進国でも無理、で、気車種の模倣「そっくり車続出」と新華社も警告を発している。

奇瑞V5ディーゼル搭載車

そんな状況を踏まえて05年から注目していたのが奇瑞(きずい)汽車…戦後のトヨタのように自社開発に専念が特徴で、06年のショーには10台ほどの純粋中国製を展示していた。

そんな姿勢と技術力が政府のお眼鏡にかなったのか、2010年迄に870億円という政府融資が発表されている。
自動車生産で高い技術が要求されるのはエンジンも自社開発で、三気筒800ccから4000ccV型八気筒まで、5種類ほどをショーに出品展示していた。

奇瑞製V型八気筒エンジン:姿良く工作は丁寧で品質も高そう

展示品には自社開発のCVTもあり、更に感心はハイブリッド車があったこと。06年当時、市販に成功していたのは世界でトヨタとホンダだけ、GMもベンツも紆余曲折中の技術だけに、プロトタイプとはいえ奇瑞の技術は注目に値する。

またV型五気筒ディーゼル車の展示もあり、奇瑞のエンジン技術はかなり高いようで、それを証明するかのように、07年からフィアットに、かなりな量を供給する契約をしたと発表していた。

世界の一流を認知された日本の自動車産業だが、良くも悪しくも、中国のこれからには注意を払っていかねばならないようだ。
ちなみに中国自動車産業協会発表、2016年の生産台数は2811.9万台、さすが世界一の人口の中国ならではと感心するほかはない。

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