【車屋四六】世界のタクシー事情

コラム・特集 車屋四六

タクシー=有料で客を乗せる自動車だが、西洋では馬車そして日本は馬や駕籠がルーツと云えよう。自動車のタクシー世界初は、1896年ドイツのシュタットガルトを走ったベンツである。

そして98年になればパリにも出現する。有名なロンドンタクシー登場は1903年。アメリカは14年、それより早いのが東京で12年/明治45年だが、一般庶民が乗れるような料金ではなかった…が、昭和になると{東京市内一円}いわゆる円タクが登場する。

最新のロンドンタクシー/明治記念館前駐車場で撮影…数台有るようだ

御承知のようにタクシーの一生は桁違いな走行距離を走るが、それが利益に直結するから頑丈さが必要で、自動車生産国にはしばしばタクシー専用車が登場する。

今の日本なら、トヨタコンフォートや日産クルーが専用だが、5ナンバーサイズで頑丈この上ない。余談だがタイヤにもタクシー専用があり、20~30万㎞と信じられぬ耐久力を持つようだが「雨の日は要注意ブレーキが効かないよ」と云っていた。

フランスはプジョーやルノー、イタリアはフィアットなどが多く、日本のLPガスとは対照的に、欧州タクシーの大半はディーゼルが多い。勿論ドイツもだがベンツが多いので、始めて乗る日本人旅行者は感激ひとしおである。

米国には有名なチェッカーキャブがタクシー専用。1923年登場で、黄色が目立つのでイエローキャブの愛称がある。近頃のニューヨークでは日産のミニバンキャブが走っている。

専用タクシーキャブというこなら、真打ちとばかりに登場するのがロンドンタクシー。オースチンが58年に開発したものだが、日本では明治記念館に行けば現役の最新モデルが見られる。
結婚式場などの人気者でもあるが、あまりかがまずに乗り降りできるのが花嫁に喜ばれるからのようだ。

御承知のようにオースチン社がなくなり、今ではカーボディー社が生産を引き継いでいるが、姿かたち共に基本構造は同じで、相も変わらぬ人気者である。

ちなみに、タクシーメータの初登場はパリで1903年のこと。

長い間米国で親しまれたチェッカーキャブ:日本のマニアが輸入しタクシー姿そのままに愛用しているようだ
Tagged