スバル・レヴォーグ試乗、追従走行や渋滞時で有用なアイサイト・ツーリングアシスト

試乗レポート

8月に大幅なマイナーチェンジが実施されたスバル・レヴォーグ。先日はクローズトコースで動力性能の一端を見ることができたが、今回は主に都内の首都高速を試乗し、注目の新機能「アイサイト・ツーリングアシスト」の性能を体感する機会を得た。

アイサイト・ツーリングアシストはアイサイトver.3をベースに、これまで以上にアクセル・ブレーキ・ステアリング制御の支援作動領域を拡大し、時速60㎞以上では車線(左右のどちらかでも検知可能)、それ以下の速度では車線と併せて先行車の動きも検知しながらハンドル操作の支援を行う等の新機能を搭載している。

今回試乗した首都高速は特に平日の渋滞が激しく、アイサイト・ツーリングアシストを試すには絶好の舞台。入口から本線に合流すると、早速時速20~40㎞で前走車を追従する場面に遭遇。ACCと操舵支援をONにすると車線と前走車を捕捉し、車線を逸脱しそうになったらカーブの曲がり具合に応じてハンドルに適度な力を加え、車線の中央をキープするものに仕上がっていた。(写真右:ハンドル右側のボタン操作でACCやステアリングアシストを行う)

低速時の走行支援を強化したアイサイト・ツーリングアシスト

加速では、前走車がいなくなった途端、パワーのあるクルマ(試乗車は2・0ℓターボを搭載)にありがちなACC作動時の設定上限速度までの急加速が無い一方で、加速の緩慢さを感じさせない絶妙なバランス感覚を実現していた。

さらに、減速においては前走車の寸前までシステムがブレーキをかけず、我慢できずにドライバーが先にブレーキを踏んでしまうということがほとんどなく、自然な減速で不安や恐怖を感じさせなかった。加減速制御はいずれも極めて自然なフィーリングで、同乗者は何も言われなければ気づかないといって差し支えないレベル。まさにこの新機能の真髄を体感できる出色の出来栄えと言えるので、ぜひ試乗でその性能を体験してほしい。

前走車や車線を認識して追従走行

また、前回の試乗でも感じられた乗り心地の向上は、公道走行で如実に進化を体感できた。特に、高架橋の継ぎ目等の段差を通過時はキャビンに伝わる振動が抑えられ、フラット感のある乗り心地となっていた。加えて、従来から定評のあるハンドリングもより素直かつ応答性の高いものになっており、走行安定性の高さに一段と磨きがかかった。

安全性能を引き上げながら、運転する楽しさもスポイルしないレヴォーグ。スバルが標榜する〝安心と愉しさ〟を体現するモデルとして、ますます人気が高まりそうだ。

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