“和”を感じられる上質なインテリア「プレミオ/アリオン試乗」

試乗レポート

セダンの人気が低迷している中、貴重な存在ともいえる5ナンバーサイズセダン「プレミオ/アリオン」がマイナーチェンジを実施した。

プレミオとアリオンのルーツは、1957年にデビューしたトヨペット・コロナ。その後ファミリーセダンのコロナ、スポーティ感覚のカリーナへと発展した。このコロナの後継がプレミオ、カリーナの後継がアリオンである。現行モデルは2007年の登場だから、かなりのロングセラーモデルといえる。

マイナーチェンジで大きく変更されたのはデザインの共通化。以前は、ヘッドランプやフロントフェイスに両車の個性を表現していたが、フロントグリル内部のデザインを除いてデザインを共有。プレミオのグリルは、横バーを組み合わせたデザインにメッキをあしらうことで重厚感を、アリオンには細かいブロックメッシュグリルを採用することでスマートな高級感を演出し、個々の性格を表している。

インテリアは、ステアリングやセンターコンソール、インパネなどに木目調を取り入れ、和風な高級感を演出。ターゲット層がやや高めなこともあり、価格帯以上の質感を備えている印象を受けた。さらに、室内は広々快適。特にリヤシートは足元や頭上に十分なゆとりがあり、大人5名が乗車してもストレスフリーで快適に過ごせそうだ。

はじめに1・5ℓのアリオンから試乗。最高出力109PS、最大トルク136Nmを発揮するエンジンは、低・中速域の多い街中に最適。ゆったりと加速し、しなやかな足回りが振動を吸収してくれるのでナチュラルな乗り心地だ。

また、5ナンバーサイズのボディは、普段の買い物やちょっとしたお出かけにも運転のしやすさが感じられるほか、1・5ℓのみアイドリングストップ機能が搭載され、エコカー減税にも対応しているのは嬉しいポイント。ただ、高速域では若干の力不足感があり、もう少し余裕が欲しいところだ。

一方でプレミオ2・0ℓは、きびきびとした軽快感のある走りを見せた。最高出力152PS、最大トルク193Nmの出力を備えているので、高速道路の追い越しも余裕がある。ステアリングやアクセルレスポンスも良く、ワインディングロードでも楽しめそうな印象を受けた。さらに、プリクラッシュセーフティシステム、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームがセットになったトヨタセーフティセンスCを新たに搭載したことも魅力のひとつだろう。

 

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