軽を基点としたスモールカー、ブーン/パッソ試乗

試乗レポート

今年の4月にダイハツ/トヨタから販売された3代目ブーン(ダイハツ)/パッソ(トヨタ)は、両社による共同開発からダイハツが開発・設計など一貫して担当し、トヨタにOEM供給する協業体制へと変更した。これによりダイハツの“軽を基点としたスモールカー作り”がより明確になることとなった。今回はパッソと、ブーンの上級モデルブーンシルクに試乗した。

 

まず、パッソとブーンはエクステリアに若干の違いはあるものの上級グレードのブーンシルク/パッソモーダを含め、中身は同じ1・0ℓエンジンとCVTの組み合わせ。

ボディサイズは、軽自動車の取り回しの良さと、Aセグメントのキャビンスペースを兼ね備えた全長3650㎜(ブーンシルク/パッソモーダ=3660㎜)、全幅1665㎜、全高1525㎜のコンパクトサイズ。インテリアは、先代の親しみやすいシンプルなレイアウトを継承しつつもモダン風に変更している。

乗り込んだファーストインプレッションは、ベンチシートの座り心地の良さ。座ったときにシートの一点が落ち込むことなく圧力を分散させ、座った瞬間からフィット感の高さを感じられる。さらに背もたれが腰回りをしっかり支えてくれるので、姿勢が崩れずロングドライブも楽にこなせそうだ。

一方で、後席のベンチシートは前席のシートのようなフィット感は少ないが、足回りや頭上空間に充分なゆとりがあり、楽に足を組むこともできる。さらに、前後乗員間距離が先代と比べ75㎜延長したことでクラス最高値になったと説明されたが、確かに大人5名が乗車しても圧迫感・窮屈感は感じない。

また、ヒップポイントがやや高めな設定なので視界の見通しも良く、エンジンフードの見切りも良いため扱いやすい。

最高出力69PS、最大トルク92Nmを発揮するエンジンは、普段使いを重視した加速性能と低燃費を両立。発進時からストレスフリーな加速で、低速域から中速域にかけて、路面の凸凹を足回りがしっかりと吸収してくれる快適な乗り心地だ。さらにJC08モード燃費は、ガソリンエンジン登録車トップの28・0㎞/ℓ(2WD)を達成しているのもポイントである。

軽自動車では不可能な5人乗りを可能とし、フラットな乗り心地と街乗りでの扱いやすさを備えている。軽自動車ではちょっと物足りないというユーザーには特におすすめのモデルだ。