ボルボ60シリーズに新エンジン「T3」、「T6」追加

試乗レポート

ボルボの主力モデル「60シリーズ」に新たなダウンサイジングエンジンが追加された。1・5ℓ4気筒直噴ターボエンジンに新型6速ATを組合せた「T3」と、2・0ℓ4気筒スーパーチャージャー&直噴ターボエンジンに新型8速ATを組合せた「T6」である。今回はこの新エンジンを搭載した“XC60 T6 AWD Rデザイン”と、“S60 T3 SE”に試乗した。

まず、T6エンジンを搭載するXC60は、最高出力306PS/5700rpm、最大トルク400Nm/2100-4500rpmを発揮するだけに走りはパワフル。

発進時はスーパーチャージャーがエンジンをアシスト。回転が上がるとこれにターボが加わり、3500回転を超えるとターボのみに切り替わる。これにより、低速域から高速域まで力強い加速が続くというわけだ。ただし運転中にこの切り替えを体感することはない。細かな制御が行なわれているが、余計なショックもなく加速感も一定なので、心地良く力強い走りを楽しむことが可能だ。

乗り心地はなめらかで、リラックスできる。アクセルワークに合わせて自然にトルクが出てくることに加え、しなやかな足回りが路面の凸凹をしっかりと吸収してくれるので、ロングドライブも快適にこなせるだろう。

一方、S60に新たに搭載されたT3は、最高出力152PS/5000rpm、最大トルク250Nm/1700-4000rpmを発揮する。T6エンジンほどのパワフルさはないものの、クセがなく街乗りから旅行などのあらゆるシーンで快適な移動を提供してくれるオールラウンダーな印象を受けた。

車重は1580㎏と少々重めなボディに1・5ℓのエンジンだが、力不足感は一切無い。1700-4000rpmの幅広い範囲で最大トルクを発揮するので加速力が必要な高速道路での追い越しなどでもストレスを感じることなく運転できる。

快適な走りが楽しめるT6、T3だが、さらに環境性能が高いことも特徴のひとつ。どちらもエコカー減税対象車であり、T6はJC08モード燃費12・3㎞/ℓ、自動車取得税40パーセント軽減や、自動車重量税25%軽減、自動車税50%軽減の対象だ。T3はJC08モード16・5㎞/ℓで自動車取得税60%軽減、自動車重量税50%、自動車税75%軽減。走りを楽しみながら環境面にも配慮できる、まさに新世代のエンジンだ。

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