初代コペンを彷彿とさせる第3のコペンCERO「試乗記」

試乗レポート

今年の6月に「第3のコペン」として登場したCERO。初代コペンを彷彿とさせる個性的な丸目デザインが大きな特徴だ。しかし、単に初代のテイストを復活させたというわけではない。中身はBi-Angle LEDヘッドランプを軽で初採用するなど最新の機能が盛り込まれている。もちろん乗り味や使い勝手はローブやエクスプレイと同じ。足回りや骨格が同じだから当然と言えばそうなのだが、それぞれの個性あるデザインがまるで別々の車のように思わせる。

コペンセロは、同じ軽オープンスポーツカーS660と比べヒップポイントが高いので乗り降りがしやすく、ルーフも電動式なのは嬉しいポイント。2シーターの車内は、室内長910㎜のキャビンスペースがあり、男2人が乗っても、特に息苦しさを感じなかった。ただし2人で乗ると荷物を置くスペースはルーフを格納するトランクのみ。オープン状態でのトランクスペースは、ハンドバック位の大きさの物しか入らないが、クローズ状態では、9インチのゴルフバックや旅行カバンが収まるスペースがあるので、街乗りから旅行まで対応できそうだ。

試乗日は天候に恵まれ、かつ荷物も少なかったのでオープンカーらしくオープンで走らせてもらった。フロントウィンドウ上部の両端にあるフックを手で解除し、あとはセンターコンソールにあるボタンを押し続ければルーフの開閉ができる。この作業は初代コペンと同じ。作動中はセンターパネルにあるランプがオレンジ色に点灯するので、いちいち見上げて確認する必要はなく、停車中にしか操作できないので間違って操作する心配はない。

初代コペンは4気筒エンジンを搭載していたが、現行は3気筒エンジンを搭載している。最高出力は自主規制枠上限の64PSだが、車重が900㎏に満たないので、出足も良く、軽快な加速を見せてくれた。高速走行時のエンジン回転数は高めだが、クローズ状態での静粛性は高く、車内での会話に問題はない。また、乗り心地も悪くないので、ロングドライブの相棒としてもふさわしそうだ。

ドレスフォーメーションの実用化やDラッピングの登場もあってコペンオーナーは、走りだけでなく、カスタマイズも楽しくなりそうだ。

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